前回のあらすじ

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【前回のあらすじ】
 ある日、その年の条例により、すべての電柱に「柔らかき物」が巻かれた。その「柔らかき物」は柔らかくも温かく、その筋の物曰く、まるでパイオツの様な感触らしい。その都市は何のために「柔らかき物」を設置したのであろうか。首長は発狂したのだろうか。何の説明もなく一晩のうちに設置された「柔らかき物」は住民を恐怖させた。

 「柔らかき物」が全ての電柱に設置されて数日が過ぎた。未だに「柔らかき物」は意図不明のままである。それどころかガードレールや信号などにも「柔らかき物」は設置されていったのである。住民の好奇心、恐怖心は日ごと増していく。「柔らかき物」を分解して中身がなんであるかを探っては見たいが「柔らかき物」を分解したものは即死刑、という条例があるため、誰も分解をしようとしなかった。
 向こう見ず、怖いもの知らずの若者三匹が分解して中身を観たそうだが、中身の情報はどこにも伝えられず、その若者たちは即処刑されてしまった。住民たちは「柔らかき物」におびえ切ってしまい、町は殺伐とした空気に包まれた。

 もしかしたらコレが都市のやりたかったことかもしれぬ。不気味な物体を町に置くことにより皆に恐怖心を持たせ、犯罪を抑止させよう的な試みやもしれぬ。しかしかのような憶測はある青年の一行動によって破壊された。
(続く)
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