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98:成し遂げた、後
第1世代 作者:異端者 
いい妄想ね:0 再生数(UV):18 妄想履歴:
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 男は包丁を片手にぼんやりと佇んでいた。

 目の前には、もう一人の男の死体が転がっている。その腹部は血で真っ赤に染まっていた。

 大丈夫だ。もう動かない。死んだ。俺が、殺したんだ。
 男の包丁もシャツも真っ赤だ。
 目の前の男を殺すことが、彼の唯一の「目標」だった。

 彼は小学生の頃、酷いいじめを受けて引きこもりになった。
 そのいじめのリーダー格が、目の前の死体の男だった。
 彼は生きてきた。家族からゴミのような目で見られ穀潰しと罵られながら。
 彼には目標があった。この地獄を生き延びて「復讐」を成し遂げるという。
 そのためには、あらゆることに耐えてきた。懸命な努力の結果、人目の少ない夜の間なら外出できるようにもなった。
 そして、可能な限りの手段を用いて相手の居場所(安そうなボロアパート)を特定した。

 その結果、目標は成し遂げられた。
 酔って帰ってきた相手をアパートの廊下で待ち伏せし、包丁でめった刺しにしたのだ。
 幸い相手は足取りすらおぼつかない程酔っていたので、殺すのは難しくなかった。
 こうして、彼の目標は成し遂げられた。だが――

 ――俺はこの後、どうすればいい?

 彼にはそれ以上の目標も望みも何もなかった。



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