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123:光眼
第1世代 作者:千歳 
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「先生…うちの子は治るんでしょうか?」
「……えぇ、絶対に私が治してみせます。」

 そういうと目の前の両親は、小さな娘につけた、眼を覆う白い布を外した。

 そこには淡く発光する、丸いものが詰まっていて、まるで複眼のようにも見える眼があった。

 光眼。それが彼女の奇病の名前。手術成功例はたったの一度。
 早速私に、治してみせますと言ってしまった後悔が押し寄せる。



 光眼とは、読みは一緒だが勿論金の玉のことではない。

 光虫という絶滅危惧種の虫が目に入り込み、光虫の卵が目の中で育っていく病だ。

 光虫はその体の中で卵を育てるのだが、卵を守るために毒素を放出する。

 育ち切ったり、卵が割れるときはもちろん、眼球を取り出すときも、しっかりと根を貼っている光虫はそれを感じ取って毒素を放出する。

 なので助けるには目を薄く切り卵を割らないように一つ一つ取っていかなければならない。取りきると光虫も毒素を出さないので、後は全て取り除けばいい。

 しかし、これが難しい。光虫の卵は割れやすく、成功例が一度しかないことから分かるだろうが、殆ど不可能だ。

 …本当にこんな難しい手術が私にできるのだろうか?
 絶対に無理だという確信がある。

 手術は十日後にまで迫った。



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