049:世直しシャンプー

私は今からシャンプーをする。
これによりこの世の中から悪という存在が完膚なきまでに消え去るのだ。
世の中にはゴミが溢れすぎている。
善良な毛根という市民。それに群がる油という悪。
油は善良な毛根の呼吸を苦しめ、ついには殺してしまう。
こんな事があってもよいのだろうか、毛根は何もせず自分の人生を過ごしているだけなのである。
だのに、それだのに、なぜ油は存在するのだ。存在する価値もないゴミではないか。
私は今からそのゴミを粛清する。
まず私は手にシャンプーを取った。
ワンプッシュ、ワンプッシュ。普段の私であれば2プッシュぐらいで終わるのだが今日は違う。
ワンプッシュ、ワンプッシュ。計4プッシュ分のシャンプーが私の手に乗った。
普段の2倍の量だ、悪は苦しむに違いない。
次に私は泡立てネットを手にする。浴槽から若干のお湯を手に取り、ネットを濡らす。
そして手を淫猥に動かし細かな泡を作るのだ。これにより毛根の隙間に群がるゴミ共を粛正するのだ。
慈悲は無い。
混ぜること数分間、目の間にはこんもりと泡が立っている。
これが今から頭皮に群がるゴミ共を殺すのだと思うと、少し恐怖がこみ上げてくる。
しかし、今から私が殺すのは善良なる毛根ではなく、悪!そう悪なのである。遠慮は、無用だ。

私は大量の泡という殺戮兵器を頭に乗せた!
すぐにゴミ共の悲鳴が聞こえてくるだろうことを思うと私は笑みがこぼれた。

「痛い!」

調子に乗って泡立てすぎたせいか、大量の殺戮兵器が私の眼に飛び込む!
私は一人、風呂場でもだえ苦しんだ。
何故だ、なぜなのか!
私はただ純粋に悪をこの世から消そうとしただけなのだ!
だのになぜこのような苦しみを受けなければならないのか!
ああ!
この世に髪は無い。

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