009:宇宙一暇な男

ここは地球から遥か数千億光年。
宇宙の外・・・だと思われる場所である。
研究室の次元転送装置をいじくって遊んでいたらこんなところまで飛ばされてしまった。
何もない。全く何もないのである。
光もない、空間もない、色もない、重力もない、時間もない。
そして死の概念もない。

ここにあるのは何か?
「無」と私?(この無の中にいる私は何なのだろうか)のみであろうか。
そもそも私は生きているのだろうか。
耳も聞こえぬし目も見えないし話せない。
自分の存在を認識する方法が何もなかった。

「私」は「ここにある」のか?
疑問は尽きないが、私の「意識」が「ここにある」のは確かだろう。
多分。

ここには何も楽しみが無い。
極々たまに別の宇宙の誕生や死とかを感じる程度である。
(認識は出来ないがそのようなものを「感じる」のだ)

この空間ではただただ思考することしかできないのだ。
ああ、俺は宇宙一暇な男だ




っていう話を思いついたんだけど。
え、つまらない?
そっかー、じゃあ次の話を考えるか
話ばっかり考えていないで他にやることあるだろって?
やることなんて無いよ、ここには何もないし。




ここは遥か宇宙の外。
私は虚無に向かって永遠に話しかけ続けた。
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